AI面接の案内が届いても、笑顔やカメラ目線の練習から始める必要はありません。先に見るのは、案内メールに書かれたサービス名と受検方法です。
この記事では、AI面接とその周辺の仕組みを、受検者から見て次の4つに整理します。
- 録画型:画面に出る質問へ、一人で動画を撮って回答する
- 対話型:AI面接官と会話し、回答に応じて追加質問が来る
- 面接支援型:人間の面接官と話し、AIは記録や分析を担う
- 混在型:録画、選択、AI対話などが一つの受検の中で組み合わさる
呼び名は同じでも、やることは違います。形式を取り違えたまま練習すると、真面目に準備しても本番で困ります。
案内メールで形式を見分ける
届いたメールを開いて、次の言葉を探してください。
- サービス名
- 録画、動画提出、オンデマンド
- AI面接官、対話、会話、深掘り
- 準備時間、回答時間、撮り直し
「質問ごとに動画を撮影して提出」「回答時間は90秒」とあれば、録画型の可能性が高いです。「AI面接官が質問します」「回答内容に応じて質問が変わります」とあれば、対話型を想定します。
サービス名だけでは決まらないこともあります。ITSUMENは、テキスト、選択、録画、録音、AI面接などの回答形式を企業が組み合わせられると説明しています。同じサービスでも、企業の設定次第で受検画面が変わります。
メールに詳しい説明がなければ、案内URLから受検前の説明画面とFAQを確認してください。実際の案内と企業からの指示が最優先です。
30秒でできる見分け方
- 録画型:決められた質問に回答動画を提出する。制限時間内で必要な情報を言い切る練習をする
- 対話型:AI面接官から追加質問が来る。一つの経験を理由や結果まで掘っておく
- 面接支援型:人間の面接官が同席し、AIは記録や分析を行う。通常の面接として具体的に答える
- 混在型:録画、選択、AI対話などが途中で切り替わる。案内画面を確認し、録画と深掘りの両方に備える
判断がつかなければ、対話型を想定して一つの経験を深く準備しておくのが無難です。理由や結果まで整理した経験は、録画型でもそのまま使えます。
録画型の準備
録画型では、その場で誰とも会話せず、あらかじめ設定された質問へ動画で回答します。「一方向録画面接」「オンデマンド面接」とも呼ばれます。
HireVueは候補者向けFAQで、OnDemand Interviewを、相手が同席せず、都合のよい時間と場所で受ける形式として案内しています。質問は文章や動画で画面に表示され、受検者が回答を録画します。
なお、録画型であることと、AIが回答を自動評価することは別です。録画を採用担当者が確認する運用も、アセスメントと組み合わせる運用もあります。企業からの案内を確認してください。
困るのは、話が足りなくても補ってもらえないことです。「サークルでメンバーと協力し、イベントを成功させました」だけでは、あなたが何をしたのか、なぜその行動を選んだのかが伝わりません。人間の面接官なら聞き返すかもしれない場面でも、一方向の録画ではそのまま次の質問へ進むことがあります。
録画型で優先する準備は次の4つです。
- 制限時間内で結論まで話す
- 最初の回答に、自分の行動と結果を入れる
- 準備時間と撮り直し回数を事前に確認する
- マイク、カメラ、通信環境を本番前に試す
原稿の丸読みは勧めません。全文を覚えるより、「問題」「自分の行動」「結果」と話す順番だけ決めておくほうが崩れにくいです。
対話型の準備
対話型では、AIが面接官として質問し、回答内容に応じて話を掘り下げます。
SHaiNは公式サイトで、スマートフォンなどを使いAIと対話しながら受検するサービスだと説明しています。別の公式見解では、回答テキストの情報量が不足していると判断した場合に深掘り質問を行うとしています。PeopleX AI面接は、AIによる深掘り質問と、面接録画、文字起こし、評価レポートを案内しています。harutaka AI面接は、企業ごとの評価軸に沿って質問内容と深掘りの流れを設計すると説明しています。
たとえば「売上向上のため、接客を改善しました」と答えたあと、こう続くかもしれません。
どのような問題がありましたか。
あなたが実際に行ったことを教えてください。
なぜ、その方法を選んだのですか。
最初の回答だけを暗記していると、ここで止まります。用意しておきたいのは完成した回答文ではなく、経験の中身を説明するための材料です。一つの経験について、次の6項目をメモしてください。
- どんな状況だったか
- 何が課題だったか
- 自分が何をしたか
- なぜその行動を選んだか
- 結果はどうなったか
- 何を学んだか
文章にする前に、事実を箇条書きでそろえます。聞き方が変わっても、手元の事実から該当するものを取り出せます。
人間面接を支援するAI
見落としやすいのがこの形式です。人間の面接官が候補者と話し、その映像や音声をAIが文字起こししたり、評価の参考情報を作ったりします。目の前にいるのはAI面接官ではありません。
harutakaには、対話型の「harutaka AI面接」とは別に、人間が行う面接を記録、分析する「harutaka IA」があります。PeopleXにも、AI面接官が質問する製品とは別に、人間の面接をAIが記録、解析する「面接支援AI」があります。
準備の中心は通常の面接と同じです。AIの評価方法を推測して話し方を不自然に変えるより、目の前の質問へ具体的に答えてください。
今夜の準備
面接が近くても、今夜やることは多くありません。
- 案内メールでサービス名と受検方法を確認する
- 上の表で、録画型か対話型かの見当をつける
- 学生時代に力を入れたことやアルバイトなど、話しやすい経験を一つ選ぶ
- その経験の状況、課題、自分の行動、理由、結果、学びを書き出す
- 録画型なら制限時間内で話してみる。対話型なら「なぜ」「具体的に」「その結果」と聞かれたときの答えを確かめる
笑顔やカメラ位置の確認は、そのあとで構いません。
AI面接対策は、AIの気持ちを当てる作業ではありません。形式を確かめ、相手が判断できる事実を自分の経験から出せるようにしておけば、サービスが変わってもその準備は無駄になりにくいです。
回答を一本作りたい方へ
ここまでで、受検形式と先に練習する内容は決められます。形式を確認したら、次は自分の経験から回答を一本作る作業です。
有料記事には、状況、課題、自分の行動、理由、結果、学びを一問ずつ整理し、回答文まで組み立てるプロンプトと修正前後の具体例を収録しています。
本質から分かるAI面接対策の教科書【回答作成プロンプト付き・保存版】
形式の確認から、そのまま回答作成まで進めたい方に向けた内容です。
確認した公式情報
- SHaiN公式サイト
- SHaiN「AIを使用した人物評価の懸念」に対する見解
- PeopleX AI面接
- harutaka AI面接
- harutaka IA
- ITSUMEN AI面接機能
- HireVue候補者向けFAQ
確認日:2026年9月15日