AI面接の質問を百個集めても、百個の回答を作る必要はありません。質問文はサービスや応募企業によって変わりますが、自分が話せる経験は急には増えないからです。

先に用意するのは、自己紹介用の事実と、具体的に話せる経験二つです。この記事では、よく聞かれる五つのテーマに、この材料のどれを使うかを割り当てます。

AI面接の質問は応募先ごとに変わる

HireVueは候補者向けの記事で、自己紹介、志望理由、複数業務の整理、変化への対応など、動画面接で聞かれる質問例を紹介しています。同社のFAQでは、一般的な動画アセスメントを5〜8問程度と案内しています。

PeopleXでは、企業が150種の定型質問から選べるほか、募集職種や人材要件に沿って質問を自由に設計できます。SHaiNも、企業が所定の質問以外にフリー質問を追加できると説明しています。

一般的なテーマには備えられますが、応募先で出る質問文や順番までは予測できません。この記事では質問一覧や模範回答は載せず、材料の割り当て方を扱います。

最初に用意する材料

自己紹介用の事実

  • 学校、学部、専攻、または現在の仕事
  • 取り組んでいる活動
  • 応募職種につながる関心

自己紹介に経験の詳しい話まで詰め込む必要はありません。後で質問されたときに話を広げられる入口を作っておきます。

経験A:周りの人と取り組んだ経験

ゼミ、部活動、アルバイト、仕事などから、複数人で課題に取り組んだ経験を選びます。自分の役割と、周りへ働きかけた内容を話せるものにします。

経験B:自分で工夫した経験

うまくいかなかったこと、予定の変更、初めての課題などから、自分で考えて行動を変えた経験を選びます。大きな実績である必要はありません。行動する前と後を説明できる経験を選びます。

頻出5テーマに材料を割り当てる

割り当ては次のとおりです。

  • 自己紹介:自己紹介用の事実
  • 志望理由:応募職種への関心と、経験AかBのうち職種に近い場面
  • 力を入れたこと:経験A
  • 困難や変化への対応:経験B
  • 強みや仕事の進め方:経験AとBで繰り返していた行動

1. 自己紹介

学校名や職歴を読み上げるだけで終わらせず、現在取り組んでいることを一つ加えます。

準備するメモ:所属/現在の活動/応募職種への接点

2. 志望理由

企業情報だけでなく、自分がその仕事に関心を持ったきっかけを使います。経験AかBのうち、応募職種に近い場面を一つ選びます。

準備するメモ:企業を選ぶ理由/職種を選ぶ理由/自分の経験との接点

3. 学生時代または仕事で力を入れたこと

チームの成果だけを話すのではなく、自分が担当した作業と、その行動を選んだ理由を分けて話します。

準備するメモ:状況/課題/自分の行動/結果

4. 困難や変化に対応した経験

困った気持ちを長く説明するより、最初に取った方法、途中で分かったこと、変えた行動を話します。

準備するメモ:想定外だったこと/最初の対応/修正した行動/起きた変化

5. 強みや仕事の進め方

「責任感があります」と先に言葉を決めず、経験AやBで繰り返していた行動から言葉を選びます。

たとえば、毎週進み具合を確認して遅れを早めに見つけていたなら、「計画性」とまとめるより、「途中で進み方を確かめ、遅れが小さいうちに調整する」と説明できます。

準備するメモ:繰り返した行動/役立った場面/別の場面での使い方

同じ経験を別の質問に使うときの切り出し方

同じ経験を複数の質問に使って構いません。ただし、毎回同じ文章を最初から最後まで話すと、質問からずれた答えになります。

経験Aが「アルバイト先で新人への引き継ぎを改善したこと」だとします。

  • 力を入れたこと:確認表を作り、引き継ぎ方法をそろえた全体を話す
  • チームで工夫したこと:先輩三人に内容を見てもらった過程を詳しく話す
  • 強み:説明の違いを見つけて手順にまとめた行動を取り出す
  • 困難:最初の確認表が使われなかった場合、その原因と直した点を話す

経験が同じでも、質問によって選ぶ事実は変わります。覚えるのは完成した文章ではなく、経験の中にある事実です。

経験AとBを6項目で書き出す

経験AとBのそれぞれについて、次の六項目を一行ずつ埋めます。

  1. 状況
  2. 課題
  3. 自分の行動
  4. 行動を選んだ理由
  5. 結果
  6. 次の場面で使える学び

書けなかった項目には印を付けます。質問を十個増やす前に、印を付けた項目の事実を思い出してください。

数字を覚えていなければ、作らないでください。記録していなかったことと、自分で確かめた変化を分けて話します。チームの成果を自分一人の成果として言い換えるのも避けます。

10分で声に出して確かめる

最後に、次の順で一つずつ声に出して答えます。

  1. 自己紹介を30秒程度で話す
  2. 経験Aを一分程度で話す
  3. 経験Aについて「なぜその行動にしたか」に答える
  4. 経験Bを一分程度で話す
  5. 経験Bについて「途中で何を変えたか」に答える

30秒や一分は、練習を区切るための目安です。本番の回答時間は応募先の案内に従ってください。

録音を聞き、質問に答えていない箇所と、自分の行動が分からない箇所を一つずつ直します。質問集を増やすのは、その後です。

経験A・Bを回答文に仕上げたい方へ

ここまでで、五つのテーマにどの材料を使うかは決まりました。次は、経験AとBを回答文にし、「なぜその行動にしたか」「途中で何を変えたか」といった深掘りにも答えられるようにする作業です。

有料記事には、経験を六項目に分け、質問に一つずつ答えながら回答を組み立てるプロンプトと、曖昧な回答の修正例を収録しています。受検前に経験A・Bの回答を仕上げたい方は、回答作成プロンプトから進めてください。

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確認した公式情報

確認日:2026年9月15日