AI面接でメモを使うなら、まず応募企業の受検案内と、開始前に出る注意事項を確認してください。禁止されていれば使いません。禁止の記載が見当たらない場合でも、回答の全文を画面の横に置くのはおすすめしません。

気にするべきなのは、AIにカンペを検知されるかどうかだけではありません。原稿の続きを目で探しているうちに、いま聞かれた質問から回答がずれることもあります。

この記事では、126字の回答文を「思い出すための7語メモ」に削る作業を、順を追って見せます。

最初に受検案内でメモの扱いを確認する

今回確認した公式情報では、すべてのAI面接に共通するカンペのルールは確認できませんでした。応募企業が独自の注意事項を設けている場合もあります。確認する順番は次のとおりです。

  1. 応募企業から届いた案内メール
  2. 受検URLを開いた後の説明
  3. 本番開始前の禁止事項
  4. サービスの候補者向けFAQ

「資料を見ずに回答してください」「外部ツールを使わないでください」といった記載があれば、その指示に従います。判断できないときは、採用担当者に「経歴を整理した要点メモを手元に置いてよいか」と確認できます。

一例として、HireVueの候補者向け記事では、参照用のメモを近くに置く方法を紹介しています。別の公式記事では、箇条書きのメモを手元に置いても、そのまま読まないよう案内しています。ただし、これはHireVueの候補者向け情報です。ほかのサービスや応募企業でも同じように許可されているとは限りません。

全文のカンペが使いにくくなる場面

全文を書いたカンペは、想定どおりの質問が来たときには安心材料になります。一方で、次のような場面では使いにくくなります。

  • 質問の言い方が想定と少し違う
  • 途中で言い間違えて、原稿の位置を見失う
  • 「なぜ、その方法にしたのですか」と追加で聞かれる
  • 制限時間に合わせて、途中を削る必要がある

対話型のAI面接では、回答内容に応じて追加の質問が出ます。PeopleXやSHaiNも、回答を踏まえて対話や深掘りを行うサービスとして案内されています。最初の回答文だけを用意しても、原稿にない質問は残ります。

必要なのは全文を覚えることではありません。質問を聞いてから、話すべき事実を選べる状態にしておくことです。

126字の回答を7語メモに削ってみる

アルバイト先で新人への引き継ぎを改善した経験を例に、実際に削っていきます。

元の回答

飲食店のアルバイトで、新人二人への閉店作業の引き継ぎを改善しました。教える人によって説明の順番が違ったため、私は作業を一枚の確認表にまとめ、先輩三人にも内容を確認してもらいました。その結果、新人が確認表を見ながら一人で作業を進められる場面が増えました。

この文章を画面の横に置くと、一字一句を目で追いたくなります。

1回目:その場で言える言葉を消す

「飲食店のアルバイトで」「改善しました」「私は」「その結果」のように、メモがなくても口から出てくる言葉を消します。残るのは次の部分です。

  • 新人二人、閉店作業の引き継ぎ
  • 教える人によって説明の順番が違った
  • 作業を一枚の確認表にまとめた
  • 先輩三人にも確認してもらった
  • 新人が一人で作業を進められる場面が増えた

まだ一項目ずつが文章なので、見た瞬間に目が止まります。

2回目:一項目を短い言葉にする

文章を、見れば場面を思い出せる短さまで縮めます。

  • 新人2人
  • 閉店作業
  • 説明ばらばら
  • 確認表
  • 先輩3人で確認
  • 一人で進行
  • 手順の共通化

ここでは、この七つの短い言葉を「7語メモ」と呼びます。残したのは、忘れやすい人数、起きていた問題、自分の行動、確かめた結果です。「手順の共通化」は、何を改善したのかを思い出すために入れています。

同じ7語から、質問に合わせて話す

メモを見ながら、元の回答を一字一句再現する必要はありません。

質問が「チームで工夫したこと」なら、先輩三人に確認してもらった部分を厚く話します。「自分から動いたこと」なら、説明がばらばらだった状況と、確認表を作った理由を厚く話します。同じ事実から、聞かれた内容に合う部分を選ぶために7語へ削っています。

自分の回答を削る順番

自分の原稿をメモにするときは、次の順で消します。

  1. あいさつや接続詞を消す
  2. その場で言える説明を消す
  3. 一般的な感想を消す
  4. 固有名詞、数字、自分の動詞、結果を残す

「コミュニケーションの大切さを学びました」のような抽象的な言葉だけを残しても、経験は思い出せません。「先輩3人で確認」のように、当時の場面に戻れる言葉を残します。

一項目が文章になっていたら、まだ長すぎます。

録画で見返して、もう一語減らす

メモができたら、本番と同じ端末で想定質問を一問だけ表示し、回答を録画します。見返すときは次の点を確認します。

  • 質問を聞く前からメモを読んでいないか
  • 一度見た後、自分の言葉で話せているか
  • 目線より、回答の中身が質問からずれていないか
  • メモにない追加質問にも一文で答えられるか

同じ場所を何度も見ているなら、置き場所を工夫する前に言葉を一つ減らします。読み上げる口調になっているなら、まだ文章が残っています。

7語を全部使う必要はありません。質問に必要な事実だけを選び、メモを見なくても話せるところまで練習します。メモは本番で読む台本ではなく、準備中に回答の抜けを見つけるために使います。

7語メモから回答を組み立てたい方へ

ここまでで、長いカンペを短い材料に変えるところまでは進められます。残っているのは、その材料を質問に合う回答へ組み立て、追加質問にも答えられるか確かめる作業です。

有料記事には、自分の経験を一問ずつ整理する回答作成プロンプトと、曖昧な回答を具体的にする修正例をまとめています。

本質から分かるAI面接対策の教科書【回答作成プロンプト付き・保存版】

確認した公式情報

確認日:2026年9月15日