2026年1月に967社を対象として行われた企業調査では、AI面接を「導入している」とした企業は17.6%でした。一方、選考プロセスへ本格的に組み込んでいる企業は2.7%です。 17.6%を、そのまま「応募者の約6人に1人がAI面接を受ける」と読み替えることはできません。

この調査が示すのは、AI面接への企業の関心と導入状況です。就活生の受検率や、すべての日本企業における普及率を直接測った数字ではありません。

1. 調査で公表された四つの数字

項目割合数字が示すこと
AI面接を導入17.6%何らかの形で導入している回答企業
AI面接を検討中24.7%現時点で導入済みとは限らない
選考へ本格的に組み込み2.7%補助利用より深く選考プロセスへ組み込む企業
構造化面接を導入18.9%AI面接とは別の設問で確認された面接手法

調査はリクルートマネジメントソリューションズが2026年1月に行い、有効回答は967社です。同社の解説記事は、AI面接の多くが補助的な活用にとどまると説明しています。

2. 17.6%と2.7%は分母が違う数字ではない

二つは同じ調査から出た数字ですが、回答の意味が違います。

  • 17.6%は、導入している企業を広く含む
  • 2.7%は、選考プロセスへ本格的に組み込む企業

したがって、「導入企業のすべてがAIだけで合否を決める」「全応募者へ同じAI面接を実施する」とは言えません。録画の確認、面接情報の整理、初期選考、人の判断支援など、使われ方は企業とサービスで異なります。

3. 応募者の受検率には置き換えられない

企業単位の導入率と応募者単位の受検率は別です。一社が一部職種だけでAI面接を使う場合もあれば、新卒、中途、アルバイトで扱いが違う場合もあります。

また、この967社は調査へ回答した企業です。日本企業全体の完全な名簿から無作為に数えた普及率として、無条件に一般化しないようにします。

自分がAI面接を受けるかどうかは、業界全体の割合ではなく、応募先から届く現年度の選考案内で確認します。

4. 「検討中を合わせて約4割」の読み方

導入17.6%と検討中24.7%を合わせると42.3%です。これは、回答企業の約4割がAI面接を導入または検討しているという関心の広がりを示します。

ただし、検討中の企業が実際に導入する時期、対象職種、選考段階は分かりません。「来年は4割が導入する」という予測値としては使えません。

5. 構造化面接18.9%とAI面接17.6%も別

構造化面接は、質問、評価尺度、面接官の進め方などをあらかじめ標準化する面接設計です。AIを使うかどうかとは別の概念です。

AI面接だから自動的に完全な構造化面接になるわけでも、構造化面接だからAIが使われるわけでもありません。録画型と対話型の違いと同じように、名称だけで方式を決めつけないことが大切です。

6. 受検者がこの数字から準備できること

  1. AI面接が珍しい例外ではなくなりつつあると理解する
  2. それでも企業ごとの利用範囲は違うと考える
  3. 案内メールでサービス名と面接方式を確認する
  4. AI面接対策ガイドで共通準備だけを先に進める

導入率の数字から裏技を推測するのではなく、形式、質問、端末、期限を受検案内から確定します。

確認した調査情報

確認日:2026年9月18日