2027年卒の就活生308人を対象にした調査では、AI面接の結果に「納得した」「やや納得した」と答えた受検者は51.0%でした。AI面接を受けていない人が「納得すると思う」「やや納得すると思う」と答えた割合は31.0%。差は20ポイントです。

ただし、「受ければ納得するようになる」とまでは言えません。受検者108人と未受検者200人は別の人たちで、同じ人の受検前後を比べた調査ではないからです。

調査の概要

調査主体は、AI面接サービス「タレスカ」を提供するPreferred Networksです。2026年9月7日から18日まで、全国の2027年卒として就職活動をした22〜27歳へインターネット調査を行いました。

項目内容
回答者2027年卒の就活生308人
AI面接受検者108人
AI面接未受検者200人
調査期間2026年9月7日〜18日
調査方法インターネット調査
調査主体Preferred Networks「タレスカ」調べ

公表されたのは速報です。発表時点では、受検者と未受検者の詳しい比較結果を10月中旬に公開予定としていました。

51.0%と31.0%の内訳

受検者108人では、「納得した」が13.0%、「やや納得した」が38.0%で、計51.0%でした。

未受検者200人には、実際の結果ではなく、AI面接の結果に納得すると思うかを尋ねています。「納得すると思う」が4.5%、「やや納得すると思う」が26.5%で、計31.0%です。

グループ強い肯定やや肯定合計
AI面接受検者13.0%38.0%51.0%
未受検者の想定4.5%26.5%31.0%

比べている質問の時制が違います。受検者は経験した結果への評価、未受検者は経験していない結果への予想です。20ポイント差は「実感と事前イメージの差」を示しますが、AI面接が人の面接より20ポイント優れているという意味ではありません。

受検者の40.7%は納得していない

受検者のうち「納得していない」「やや納得していない」は合計40.7%でした。過半数が肯定側だった一方、評価が一方向にそろったわけではありません。

自由回答では、納得した理由として、自分の強みや弱みを把握された、先入観が少なく公平に感じたという声が紹介されています。納得しなかった理由には、同じ質問を何度もされた、話の途中で次の質問へ移られたという声がありました。

これらは回答例であり、何人が各理由を挙げたかは速報に記載されていません。頻度の順位としては扱えません。

「面接官ガチャ」を感じた人は44.5%

調査では、人の面接官との相性や運で合否が左右される感覚も尋ねています。全308人のうち、「強く感じたことがある」は10.1%、「やや感じたことがある」は34.4%。合計44.5%でした。

面接を受けた企業が6社以上の学生では60.3%です。面接経験が多い人ほど高い傾向が示されていますが、企業数が増えたから感覚が強まったのか、就職活動の状況など別の要因があるのかは、この集計だけでは分かりません。

AI面接の質問が一定なら、面接官ごとの違いを小さくできる可能性はあります。一方、質問が同じでも、評価基準、学習データ、企業設定が適切かという別の確認が必要です。人のばらつきが減ることと、公平な結果になることは同義ではありません。

この調査から言えること

  • 受検経験者の肯定回答は、未受検者の事前想定より20ポイント高かった
  • 受検者でも40.7%は否定側で、納得感は分かれている
  • 人の面接官によるばらつきを感じた人が全体の44.5%いた
  • AI面接への不安は、実際に受けた人の評価と一致しない場合がある

最後の項目も、全員に当てはまるとは限りません。集団の割合から、これから受ける一人の感想は予測できません。

この調査だけでは言えないこと

AI面接のほうが人の面接より公平

調査はAI面接と人の面接を同じ条件で割り当てた実験ではありません。サービス、応募企業、職種も一つではない可能性があります。

AI面接を受けると納得感が20ポイント上がる

受検前と受検後の同一人物を追跡していません。受検者と未受検者の属性や選考経験の違いも、速報だけでは調整されていません。

51.0%がAIの判定に合格した

質問は合否ではなく、結果への納得感です。不合格でも説明や進行に納得した人、合格しても進行に納得しなかった人が含まれる可能性があります。

すべてのAI面接サービスの評価

「AI面接」をひとまとめにした回答です。対話型、録画型、質問数、企業の確認方法が違えば、受検体験も変わります。

受検者が確認できること

調査の数字から自分の合否は分かりません。受検前後に確認できるのは、次の項目です。

  • 何が録画・記録されるか
  • AIが作る評価を誰が見るか
  • 最終判断に人が関与するか
  • 問い合わせや異議申立ての窓口
  • 技術トラブル時の再受検条件

説明が少ない場合は、応募企業へ具体的に尋ねます。AI面接の透明性チェックでは、受検案内で探す項目を整理しています。

結果への納得感を上げるには、通過だけでなく「どう評価されたか」が分かることも関係します。ただし、候補者へ評価レポートを開示するかはサービスと企業で違います。AIだけで合否が決まるのかも合わせて確認してください。

調査記事を読むときの順番

割合を見る前に、誰へ、いつ、何を聞いたかを確認します。次に、比較する二群が同じ人か別の人かを見ます。最後に、調査主体と、公開された設問・選択肢の範囲を確認します。

今回の速報は、AI面接への事前イメージと受検者の実感に差があることを示す材料です。AI面接全体の優劣や、個別サービスの精度を判定するデータではありません。

出典

確認日:2026年10月4日